「僕らにできて、したいこと。」



『僕らにできて、したいこと。』


3月11日に発生した東日本大震災の影響により、
予定していた活動やリリースなどの変更が立て続き、
ご期待していただいている皆様には多大なご迷惑をおかけしていることをまず、
ここでお詫び申し上げます。

しかしながら、被災者の皆様の生活や生命を逼迫するこの震災の影響は、
今、それぞれの『ここ』で生きるひとりひとりとしても非常に重大な問題です。

僕自身も、地震が発生した時は自宅に居たのですが、その数分間に出来たことといえば、
一緒に生活しているフクロウのケージと金魚の水槽の揺れを食い止めることのみで、
そんな僕の眼前では冷蔵庫の上に置いてある炊飯器が落下し、
フタと本体が真っ二つに割れ、プラスチックの部品は瞬間で粉々になりました。

もしあと一歩前に出ていたら、頭上に直撃していたんだと思うと、
僕らは非常に無力でもある『生き物』なんだと改めて痛感させられました。

…死ぬかと思いました。でもこの文章を書いている自分は今、生きています。

連日の報道により皆様も当然、ご理解していることと思いますが、
被災者の方々は今もその『もし』の中で呼吸をしています。

現在、首都圏の人々が抱えている不安感からは
到底予測できないような絶望感が彼等に去来しています。
僕は『絶望』という言葉の中に『望』という字があるならば、『希』な想いが産む行動をし、
それこそが『希望』なんだと考えたいと表現を続けてきました。
今、彼等にとって真っ先に必要なのは衣食住の基盤です。
音楽などの文化的表現の必要は二の次なのかもしれません。
音楽で世界が変わるかは僕が知る由もありません。
ただ、自分が心から大切にしている音楽はかけがえのない家族として、
衣食住を繋ぎます。
もう一度、彼等の耳から心へ、音楽が鳴り響くところへ…その支えに少しでもなりたい。
それは僕にとって、チャリティーである以前に、生き物として産み落とされた自分自身の試練です。

そこで今回、『KIKA:GAKU』では急遽、ひとつのバッジを作りました。
『The Test For Lives』…。生命の問いへの答えはひとりひとりの中にそれぞれ存在すると思います。
そんな、このバッジを受け取った方々の想いと、このバッジの収益全てを、非常に微力ながら、彼等の衣食住の支えにして頂きたいと思っています。

個人的なことですが、壊滅状態の宮城県・東松島市には現・博愛堂スタッフの祖父母が居住しており、昨日やっと連絡がとれました…。
岩手には前マネージャーが暮らしています…。
新潟は僕にとって重要な曲、『キャノンボール』が産まれた地でもありました…。

もう一度、全てに音楽が降り注ぎますように…。

度続く余震も収まりを知らない渦中ではありますが、
皆様のご支援を心よりお待ちしております。

最後になりましたが、被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げますとともに、
亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。


                              中村 一義
                             2011/03/16




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